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ニュースリリース

ジヤトコ、小型FF車用CVT「Jatco CVT7 W/R」を新開発

自動車用変速機(AT/CVT)の専門メーカー、ジヤトコ株式会社(社長:中塚晃章、本社:静岡県富士市、資本金:299億3,530万円、以下 ジヤトコ)は13日、エンジン搭載車の燃費を向上させる新開発の環境技術である、小型FF車用のCVT「Jatco CVT7 W/R(ジヤトコCVT7ワイドレンジ)」を日産自動車株式会社(社長:カルロス ゴーン、本社:神奈川県横浜市、以下 日産)と共同開発した、と発表しました。

ジヤトコが2009年に世界初の副変速機付CVTとして発売した「Jatco CVT7」は、その優れた動力性能と燃費性能からベストセラーとなり、今も需要が拡大しています。今回開発したJatco CVT7 W/Rは、Jatco CVT7をベースに、発進時のエンジンの過剰な吹け上がりを防止する発進スリップ制御やスポーティな走行を楽しめるDステップ制御といった技術を採用することで運転性を向上させました。また、新開発のベルトの採用とプーリーの改良により変速比幅をCVTとして世界最大となる8.7に拡大するとともに、改良型小型オイルポンプの採用によるフリクション低減で燃費性能向上も実現しました。このJatco CVT7 W/Rは、本年8月にジヤトコの中国の生産工場であるジヤトコ(広州)自動変速機有限公司で生産を開始し、10月より中国市場で発売される、日産の新型車「LANNIA(ラニア、中国名:藍鳥)」に搭載される予定です。


Jatco CVT7 W/Rの特長

1) CVTの自由度を最大限に活用した運転性の向上
発進スリップ制御とDステップ制御の採用により、ダイレクト感の向上を実現しました。
2) 燃費性能向上への更なる技術の磨き上げ
新型ベルトの採用やプーリーの改良による変速比幅の拡大、改良型小型オイルポンプの採用や撹拌(かくはん)抵抗を減らすことによってフリクションを低減、燃費を3%向上しました。
3) 現行同等のパッケージングで搭載性を確保し、各性能を向上
コントロールバルブの最適配置により、Jatco CVT7からの搭載性に影響する寸法の変更を最小限にとどめて、CVTとして世界最大の変速比幅8.7を実現しました。

社長の中塚晃章は「新開発のJatco CVT7 W/Rは、エンジン搭載車の燃費向上とCO2排出削減に大きく貢献する重要な環境対応技術であるとともに、『2020年までに世界No.1のオートマチックトランスミッションメーカーになる』というジヤトコグループの目標達成に向けて欠かせない商品です。さらに、中国での新ユニットの生産立ち上げはグループの総合力を結集したチャレンジとして、グローバル展開上の重要な意味を持っています。当社は、Jatco CVT7 W/Rの投入によるCVT7シリーズの拡大と、Jatco CVT8およびJatco CVT8 HYBRIDにより、CVTトップシェアの競争力にさらに磨きをかけ、グローバルに拡大するCVTニーズに対応していきます」と述べています。

ジヤトコは、1997年にベルト式CVTの生産を開始して以来、世界初の技術を商品化し、CVT市場開拓のパイオニアとして常に業界をリードしてきました。また、軽自動車用から3.5リッタークラス車用までのCVTフルラインアップを揃える世界唯一のメーカーです。2014年に全世界で生産されたCVT生産台数に占めるジヤトコのシェアは、業界トップの約45%でした。