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2008年4月1日


2008年度入社式 社長挨拶(要旨)

   自動車用変速機(AT・CVT)の専門メーカー、ジヤトコ株式会社(社長:石田 繁夫、本社:静岡県富士市、資本金:299億3,530万円)は、2008年4月1日(火)10:00から、本社多目的ホールにおいて、2008年度入社式を行い、その式の中で、石田社長が新入社員(146名)に対し述べた挨拶の要旨を下記のとおりお知らせいたします。

 本日ジヤトコグループに入社された146名の皆さん、入社おめでとうございます。
 ジヤトコグループ各社を代表して、ご挨拶をさせていただきます。
 
 私たちジヤトコグループは、全世界で約11,000人の人が働いています。私たちの仕事はトランスミッションを製造し、販売することです。国内はもとより、海外にも拠点を設け、親会社である日産、株主である三菱・スズキをはじめとし、世界中のカーメーカにトランスミッションを提供し続けています。昨年4月には、新たに中国・広州市に「ジヤトコ広州」を設立し、2009年には、現地でCVTの生産を開始します。この中国への進出に伴い、今後も大きな成長が期待できる中国市場および周辺地域でのAT・CVTの一層の拡販を目指し、より一層の成長と、グローバル化を進めていく必要があります。

 私たちは、ジヤトコグループの更なる発展のために、企業理念である "The Jatco Way" を定めています。この企業理念を社内に浸透させることにより、グループ全体が一丸となって、あるべき姿に向けて取り組むことができるのです。私たちは、この "The Jatco Way" の実現に全員で取り組んでいます。そこで、ジヤトコグループの一員となられた皆さんに、まず、この目指すべき企業像を表した "The Jatco Way" を簡単にご紹介します。

 1点目は、使命です。
 私たちの存在意義は、トランスミッションという商品や企業活動を通じて、お客さまや、クルマ文化、社会へ価値を提供することです。価値を提供するということは、単に商品そのものを作り、販売するということだけではありません。商品そのものの高い品質や良いサービス対応、あるいは地球環境保護に貢献することを含めて、価値を提供するということなのです。このような価値を提供し続けることにより、なくてはならない存在になること、それが私たちの使命です。

 2点目は、ビジョンです。
 ビジョンとは、私たちの使命を実現するためのあるべき姿を指します。良い仕事で良い商品を作ること、すなわち、世界一のオペレーションで、世界一の商品を提供することが私たちのビジョンです。皆さん一人ひとりにも、各自の仕事で世界一をめざしてほしいと思っています。たとえば、ケースの設計をするなら、私が世界で一番効率の良い設計をしているといえるような姿を目指していこうという姿勢が大切です。

 3点目は、基本となる価値観です。
 私たちは、「モノづくり」をしている会社です。ですから、開発や生産などの、モノづくりに直接関わる人はもちろん、全ての部署の人がモノづくりに関わっているということになります。たとえば、人事部では、社員のスキルアップのために教育をどのようにしようかと考えることで、結局、モノづくりに関わっているのです。ジヤトコグループには、モノづくりに関係ない社員はいないのです。社員の誰もがジヤトコグループのモノづくりを担っているのだという自覚を持ってください。
 また、そのよいモノづくりを支えるのは人間です。一人ひとりが自分を磨き、価値を高めていきましょう。これをグループ全体で理解し合う価値観として掲げ、よいモノづくりとよい人づくりを目指していきましょう。

 4点目は、行動原則です。
 私達は、意識の改革・仕事の改革・文化の改革という3つの改革を行動原則としています。
より高い目標に向かって、日々改善を積み重ねることを惜しまず、広い視野を持ち、常に新しいことに挑戦してください。基本となる価値観を共有し、3つの改革を常に心がけ、実践していくことがジヤトコグループの使命・ビジョンの達成につながります。
 
 社員の皆さんには、常にこの4点からなる"The Jatco Way"の実現を念頭におきながら行動するようお願いしています。皆さんも、それぞれの言葉の意味を良く理解いただき、ジヤトコグループの価値を高める社員になってください。

  最後に、皆さんへの期待を、3つお話します。
 1つ目は、仕事をするということとはどういうことかを意識してほしいということです。
仕事をするということとは、職に就くということであり、就社ではありません。これは、その仕事においてプロになるということであり、皆さんの人生において非常に重要なことです。皆さんの人生はお金で豊かになるだけではありません。仕事を通じて職業人生として豊かになっていくのです。そこを認識してもらいたいと思います。

 そのためにも、2つ目として、常に自分を磨き続けてほしいということをお話します。
皆さんは、これから各職場に配属され、色々な先輩に出会うことになるでしょう。そんな中で自分がどういったプロになっていくのかを思い描いてください。社長になる、経営をする、ということを目標に取り組んでいってもらっても良いでしょう。ただ、自分がどうやって成長するのかということについて絶えず考え、常に自分を磨いていってほしいと思っています。

 3つ目は、常にお客さまの視点に立って仕事をしてほしいということです。例えば、設計で図面をひとつ描くにしても、図面の情報が読みやすいかどうかで、次に仕事をする人の効率が変わります。これもお客さまの視点に立って仕事をするということです。ほかにも、組立の後、必ず検査やパッケージ作業をする人がいるでしょう。その人たちにとってやりやすい仕事とはどのような仕事でしょうか。自動車メーカに商品を受け渡すときに、自動車メーカにとって受け取りやすいかどうか。そのように考えることが大切です。商品の価値は、作り手が決めるものではなく、それを使うお客さまが決めるものです。「自分がお客さまだったらこういう物がほしい、こうあってもらいたい」という視点が、お客さまの満足と感動を得る仕事につながるのです。お客さま以上にお客さまを知ることが非常に大切です。

 今日から若い皆さんをジヤトコグループに迎え、私自身非常に嬉しく思っています。ジヤトコグループのさらなる成長に向けて、一緒に頑張っていきましょう。
 以上、若さと活力にあふれた皆さんの今後のご活躍を期待し、私の挨拶と致します。

以 上