このページを印刷する

2003年1月15日

富士重工業株式会社
ジヤトコ株式会社

富士重工業・ジヤトコの共同出資によるCVT事業新会社設立について

富士重工業(本社:東京都新宿区、代表取締役社長兼執行役員:竹中 恭二、以下「富士重」)とジヤトコ(本社:静岡県富士市、取締役社長:小島 久義)は、軽自動車およびサブコンパクトカー用CVT(無段変速機)の開発と生産を目的とした新会社「富士AT株式会社」(以下「新会社」)を設立する。

※サブコンパクトカー:1.0〜1.3リッタークラスの小型車

新会社は、資本金が4.5億円(出資比率:富士重50%、ジヤトコ50%)、従業員数は当初10名を予定(2006年度安定時点で200名程度を見込む)、所在地は群馬県邑楽郡大泉町で、今月中の設立を予定している。

新会社は、軽自動車およびサブコンパクトカー用となる新型のCVTの開発を富士重およびジヤトコに委託、両社は、それぞれの優れた技術を相互に開示、相互の協力のもとに、世界最高レベルのCVTを共同開発する。
開発された新型CVTは、新会社が、富士重の群馬製作所大泉工場(群馬県邑楽郡大泉町)を活用して生産し、ジヤトコを通じて富士重をはじめ自動車メーカー各社に販売する。

新型CVTは、2004年度末を目処に開発を完了し、2005年度から供給を開始する予定。
供給当初は月産1万台レベルを目標とし、供給量の増加が見込める2006年度には、量産効果およびコスト低減効果が得られることで黒字化が見込まれる。

今回の新会社は、コンポーネントビジネスの可能性をより広げたい富士重と、CVT事業を強化し世界で唯一の軽自動車から大排気量高級車までのCVTフルライン体制の構築を目指すジヤトコが、お互いにメリットを享受できることから、設立されるものである。

富士重は、1984年に世界で初めてCVTの実用化開発に成功、以来進化、改良を重ね、昨年末までに185万基以上の生産実績がある。CVTは、高性能な走りと低燃費を高い次元で両立させる新世代のトランスミッションとして注目され、自動車各社での採用も増えているが、富士重ではコア技術の一つとしてスバル車での展開のみならず他社へも供給を行い、同社のコンポーネントビジネスとして重要な役割を果している。

ジヤトコは、世界有数のAT・CVT専門メーカーであり、これまで3,800万基以上のAT・CVTを生産し、日産自動車をはじめ、国内7社、海外12社の自動車メーカーに販売している。CVTについては、1996年に2リッタークラス車用ベルト式CVTを、1999年にトロイダルCVTを、2002年に3.5リッタークラス車用ベルト式CVTを、それぞれ世界で初めて量産するなど、CVT分野で世界をリードしている。ジヤトコは、三菱自動車のAT・CVT部門が分社したダイヤモンドマチックと本年4月に合併し、AT・CVT専門メーカーとして、より一層の成長を目指している。

【富士重・ジヤトコ共同出資による新会社「富士AT」の概要】
社 名 富士AT株式会社
事業目的 軽自動車およびサブコンパクトカー用CVTの開発・生産
本 社 群馬県邑楽郡大泉町(富士重工業株式会社群馬製作所大泉工場内)
代表者 池田 孝一(現ジヤトコ株式会社 取締役 常務)
資本金 4.5億円(出資比率:富士重50%、ジヤトコ50%)
設立時期 2003年1月設立予定
従業員数 10名(2006年度200名程度を見込む)

以 上